
「求人を掲載しているのに、なかなか応募が来ない」
採用活動をしていると、こんな悩みを抱えることがあります。
給与や休日などの条件に大きな問題はない。それでも応募が集まらない場合、求人票で仕事や会社の魅力を十分に伝えられていない可能性があります。
求人票は、募集条件を掲載するだけのものではありません。
求職者にとっては、「自分にもできそうか」「どんな会社なのか」「ここで働きたいと思えるか」を判断するための重要な情報源です。
今回は、応募につながる求人票を作るために押さえておきたいポイントを、具体例とともに紹介します。
目次
求人票は「企業が伝えたいこと」だけを書かない
求人票を作るとき、企業側はどうしても、
「こんな人が欲しい」
「この経験が必要」
「この仕事をしてほしい」
という採用する側の視点で書きがちです。
もちろん、応募条件を明確にすることは必要です。
ただ、求職者が知りたいのはそれだけではありません。
「具体的にどんな仕事をするのか」
「自分の経験を活かせそうか」
「入社後についていけるか」
「どんな人たちと働くのか」
「どんな働き方ができるのか」
など、自分がその会社で働く姿を想像するための情報も探しています。
求人票を書くときは、
「会社が伝えたい情報」+「求職者が判断するために必要な情報」
の両方を意識してみましょう。
1.まず「誰に応募してほしいのか」を決める
求人票を書き始める前に考えたいのが、採用したい人物像です。
例えば同じ営業職でも、
・営業経験を活かして即戦力として働いてほしい
・業界経験はなくても営業経験があればいい
・営業未経験でも人と接する仕事の経験があればいい
・経験よりも入社後に育てることを重視する
では、求人票で伝える内容が変わります。
「幅広い人から応募してほしいから」とターゲットを曖昧にすると、結果として誰にも響かない求人票になってしまうこともあります。
まずは「どんな人に、この求人を見つけてほしいのか」を整理してから求人票を作りましょう。
2.求人タイトルは「何の仕事か」が伝わるように
求職者が求人を探すとき、最初に目にする情報の一つが求人タイトルです。
例えば、
「スタッフ募集」
だけでは、どんな仕事なのか分かりません。
「法人向けルート営業」
「未経験から始める製造スタッフ」
「経験を活かせる経理事務」
など、仕事内容や特徴がイメージできるタイトルの方が、求職者は自分に関係する求人かどうかを判断しやすくなります。
ただし、情報を詰め込みすぎて長いタイトルにしたり、実際の仕事内容とかけ離れた表現を使ったりするのは避けましょう。
求人タイトルについては、別のコラムで詳しく紹介します。
3.仕事内容は「入社後の姿」が想像できるくらい具体的に

求人票で特に重要なのが仕事内容です。
例えば、
【改善前】
営業スタッフ募集。
既存顧客への営業、新規開拓などを担当していただきます。
これだけでは、求職者には実際の働き方がなかなか見えてきません。
例えば、こんな情報を加えてみます。
【改善後】
福井県内の既存のお客様を中心に、○○をご提案する法人営業です。
入社後は先輩社員との同行からスタート。商品知識や商談の進め方を学んでから、徐々に担当のお客様を引き継ぎます。
既存のお客様への訪問が中心ですが、一部新規のお客様への提案も行います。
どうでしょうか。
「法人営業」という仕事内容は同じでも、
・誰を相手にするのか
・何を提案するのか
・どのエリアを担当するのか
・入社直後は何をするのか
・新規営業はあるのか
といった情報があるだけで、仕事のイメージがかなり具体的になります。
仕事内容を詳しく書く方法についても、後のコラムでさらに掘り下げます。
4.求職者が気になる条件を曖昧にしない
仕事内容に興味を持っても、条件がよく分からなければ応募をためらうことがあります。
特に確認されやすいのが、
・給与
・勤務時間
・休日
・勤務地
・転勤の有無
・残業
・福利厚生
などです。
大切なのは、良く見せることより「実際の働き方を判断できる情報」を伝えることです。
例えば「残業少なめ」と書くだけでなく、実態に基づいて具体的な目安を示せるのであれば、その方が求職者は判断しやすくなります。
もちろん、求人票には法令上明示しなければならない労働条件もあります。掲載媒体の入力項目だけを埋めて終わりにせず、「求職者が応募を判断するために不足している情報はないか」という視点でも確認しましょう。
5.「会社の魅力」を「求職者にとってのメリット」に変える
企業側では当たり前だと思っていることが、求職者にとっては魅力になる場合があります。
例えば、
「資格取得支援制度があります」
だけで終わらせるのではなく、
「業務に必要な○○資格の取得費用を会社が負担。入社後に資格取得を目指せます」
とすれば、求職者にとってのメリットが具体的になります。
ほかにも、
「研修制度あり」
↓
「入社後○週間は先輩社員が同行して仕事を覚えます」
「有給休暇取得を推奨」
↓
「部署内で業務を共有し、休暇を取りやすい体制を整えています」
など、「制度があります」で終わらず、「その制度によって働く人にどんなメリットがあるのか」まで考えてみるのがポイントです。
6.応募条件を厳しくしすぎていないか確認する
求人票を作るとき、
「あの経験もあった方がいい」
「この資格も持っていてほしい」
「できればこのスキルも……」
と条件が増えていくことがあります。
しかし、そのすべてが本当に入社時点で必要でしょうか。
例えば、
「必須:業界経験3年以上」
としているものの、実際には入社後の研修で業界知識を身につけられるのであれば、その条件によって応募できる人を狭めている可能性があります。
応募条件は、
「入社時点で絶対に必要な条件」
と、
「持っていれば歓迎する条件」
に分けて考えると整理しやすくなります。
採用したい人物像を明確にすることと、必要以上に応募対象を狭めることは別です。
求人票を「企業目線」から「求職者目線」に変えてみよう

ここまでのポイントを、一つの例で見てみましょう。
【改善前】
営業スタッフ募集
仕事内容:
既存顧客への営業、新規開拓
応募条件:
営業経験者優遇
普通自動車免許必須
コミュニケーション能力のある方
【改善後】
法人向けルート営業
福井県内の既存のお客様を中心に、○○をご提案する仕事です。
入社後は先輩社員との同行からスタートし、商品知識や商談の進め方を学びます。その後、徐々に担当のお客様を引き継いでいきます。
営業経験がある方はもちろん、販売・接客など人と接する仕事の経験も活かせます。
普通自動車運転免許が必要ですが、業界経験は問いません。
同じ求人でも、後者の方が「自分が応募できる仕事なのか」「入社したらどんな仕事をするのか」を判断しやすくなります。
求人票を見直すときは、「情報量を増やす」ことだけを目的にせず、「求職者が知りたいことに答えられているか」を考えてみましょう。
公開前にチェックしたい7つのポイント
求人票が完成したら、公開前に一度「求職者になったつもり」で読み返してみましょう。
□ 誰に応募してほしい求人なのか明確になっている
□ タイトルを見て仕事内容が分かる
□ 実際に担当する仕事をイメージできる
□ 入社後の流れが分かる
□ 給与・休日・勤務時間などの条件が分かりやすい
□ 必須条件を増やしすぎていない
□ この会社で働くメリットが伝わっている
できれば、求人票を作成した本人だけでなく、募集する部署の社員などにも読んでもらうのがおすすめです。
「実際の仕事と違うところはないか」「初めて読む人にも伝わるか」という視点で確認すると、自分では気づかなかった改善点が見つかることがあります。
まとめ|良い求人票は「働く自分」を想像できる
応募につながる求人票を作るために、特別な言葉や派手な表現が必要なわけではありません。
大切なのは、求職者が求人票を読んだときに、
「どんな仕事をするのか」
「自分にもできそうか」
「どんな環境で働くのか」
「ここで働くメリットは何か」
を具体的に想像できることです。
求人票を作成したら、「会社が伝えたいことを書けているか」だけでなく、「求職者が知りたいことに答えられているか」という視点でも、一度見直してみましょう。
福井県で採用をお考えの企業様へ
福井ジョブチャンネルでは、福井県内で働きたい求職者に向けて求人情報を発信しています。
「求人を掲載しているけれど応募につながらない」「自社の仕事の魅力をどう伝えればいいか分からない」といった場合は、求人票の内容から一度見直してみませんか?
